2019年9月23日は 『秋分』(しゅうぶん)
二十四節氣の第十六節氣 秋の四番目の『秋分』です。 太陽黄経が180°に達した日。9月23日から寒露の前日10月7日までの15日間にあたります。
春分と同様に、秋分では昼夜の長さが等しくなるります。『暦便覧』では「陰陽の中分なれば也」となっていますが、実際は昼の方が夜よりも長くなります。
国民の祝日 秋分の日
秋分の日は、1948年に公布・施行された「国民の祝日に関する法律(祝日法)」によって制定されたものです。「先祖を敬い、亡くなった人々をしのぶ」ことを趣旨とされています。
秋分の日と前後3日間(計7日間)を秋の彼岸と言い、墓参りなどをして先祖供養を行います。
「彼岸」とは先祖がいる「極楽」を指します。反対の「此岸(しがん)」とは私たちが生きている世界のことです。
仏教では、彼岸は西に位置し、此岸は東に位置すると考えられています。
春分の日と秋分の日は太陽が真東から昇り真西に沈むため、彼岸と此岸が最も通じやすい日と考えられ、春分の日と秋分の日に先祖を供養するようになりました。
春分の日と秋分の日はお彼岸の中日にあたるため「彼岸の中日」と呼びます。
仏教では「中道」という考えを重んじています。中道とは「苦」「楽」「有」「無」にとらわれない偏りのない立場のことです。昼と夜の長さが同じである春分の日と秋分の日は、中道を象徴した日と考えられました。そのため中道を象徴したこの日は、仏教に励むようにという意味が込められています。
「暑さ寒さも彼岸まで」という有名な言葉があります。お彼岸は季節の変わり目を感じることができる日です。
農耕生活が中心だった時代、日本人は太陽を崇拝しており、気候が良いお彼岸は五穀豊穣を祈願する絶好の時期でした。
春分の日は種まきが始まる時期で、秋分の日は収穫の時期です。そのため、春には収穫を祈り、秋には収穫を感謝してお供えをしたと言われています。
昔からある日本の自然信仰と仏教の教えが結びつき、お彼岸は定着しました。