2018年8月7日は 『立秋』(りっしゅう)
二十四節氣の十三番目、そして 秋のはじめの『立秋』です。
太陽黄経が135°に達した日。 8月7日から処暑の前日8月22日までの16日間にあたります。
暦便覧には「初めて秋の気立つがゆゑなれば也」とあります。はじめて秋の氣配を感じるころといった意味になるでしょうか。
とはいえ、暑さはまだ今が本番。
「どこが秋なんだ~~~」とぼやきたくなるような暑さですね。
それでも季節は少しずつ変化していきます。
朝夕の風の涼しさを感じられるようになるのもこのころから。
ゆきあいの空
日本語には季節をあらわす美しい言葉があります。
夏の入道雲に秋の巻き雲が高いところに見えるように、空では夏と秋が行き交うようになるのがこれからの時期です。
そんな空の様子、過ぎ去る夏の雲と来る秋の雲がゆきかう空のことを『行き合いの空』といいます。
この言葉をあらわすのにぴったりの和歌があります。
古今和歌集の夏歌 の最後(巻3-0168)
夏と秋とゆきかふ空のかよひぢは
かたへすずしき風や吹くらむ
凡河内躬恒(おおしこうちのみつね)
夏が終わり、秋がやってくる空の道では、片方に涼しい風が吹いているだろうか。
『行き合い』を辞書で引いてみますと
【行合】(ゆきあい)
1 出あうこと。また、その時やその所。出あい。
2 季節の変わり目。特に、夏と秋との変わり目。
【行き合いの空】は
1 夏から秋へと移り変わるころの空。
2 牽牛星と織女星が出会う七夕の空。
行き合いの空は季節の行き合いである一方で、織姫と彦星の行き合う空でもあったのですね。
旧暦での七夕の節句は
今年は
8月17日(金)
7月7日は集中豪雨で空を眺める余裕などありませんでしたが、旧暦のこの日には彦星と織姫が出逢えることを願いながら。
暦の上では秋になったといえ、最高気温は30°を超え、熱帯夜がまだまだ続きます。
それにしても毎日の天氣予報や氣候のニュースで、一喜一憂するのは人類だけかもしれませんが。
小さな秋を見つけに、あなたも空を見上げてみてください。
昨日までとはちがった何かが見つかるかもしれませんよ。