[老いたことで、人生というものの考え方が深まったような氣がします。考えかた、見方、こうでありたいと思う望みなど、心の向きが目に見えないほうへ動いていることを感じます。]
先日、107歳でお亡くなりになった
篠田桃紅さんの言葉
(1913年生まれ)
常識の世界に生きなかったから長生きできた。
長生きの秘訣はと聞かれて[歳]のことを考えないことと言いました。
ほんとうに氣にしていないんですよ。
2013年
100歳記念の個展を見に行ったことがあります。
墨の素晴しい表情、奥深さ、力強さが作品となって清らかな気持ちになりました。
桃紅さんは、墨というのは火でつくられ、水で生きている。
火であって水。
相反する両極を持つから美しいと[100歳の力]のご本の中に書いてます。
大きな作品もあり、デザインが斬新な抽象画のような力強い作品がありました。
[私の作品には目的意識がない。なんのためにもしていない。 無 空っぽです。対象というものがない。つまり虚無ですね。]とおっしゃる通り、見る私も自由に作品を感じられました。
お着物を楽に着こなし、肩の力の抜けた飄々したお姿
私の主人は私自身という凛とした生き方
ご自分を大切に、墨を用いた抽象表現という新しい道を切り拓いた桃紅さん。
たくさんの作品を
ありがとうございます